Night / School Fantasy
ST. ENDIENT ACADEMY / NIGHT SESSION
紅い十字架
目覚めぬ記憶、刻まれた烙印。
その血が望むのは、破滅か、それとも愛か。
R18 / Content Notice
本作には吸血描写、性的描写、
暴力的な表現が含まれます。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮ください。
聖エンディエントの夜
毎晩、何かに追われる夢。
目覚めるたび、
首筋に刻まれた「紅い十字架」は色濃く、熱を帯びていく。
多様な種族が蠢く夜間男子校、
聖エンディエント学園。
ある日、司樹が保健室で出会ったのは、
一輪の真紅の薔薇と、牙を持つ女だった。
司樹の首筋に牙が立てられたその時、
忘れられていた記憶と、
止まっていた運命が再び動き始める。
「――ようやく、見つけた」
司樹はただの人間。
けれど、その血には特別な力が宿っている。
その血の意味が知られた時、
司樹は吸血鬼だけではなく、
あらゆる存在から狙われる者となる。
そんな司樹を守るのは、
吸血鬼の頂点に立つ高瀬久遠。
5歳の吹雪の夜。
司樹に命を救われた久遠は、
彼の血が特別なものだと知り、
その首筋に「紅い十字架」を刻んだ。
それは呪いではない。
司樹を守るための印であり、
二人が交わした約束の証。
そして久遠にとって司樹は、
守るべき存在であると同時に、
長い時を越えて想い続けてきた、
ただ一人の愛する相手でもあった。
運命の共犯者たち
HUMAN / 庶務
伊那 司樹
Ina Shiki
一見すると普通の人間だが、
その血には特別な力が宿っている。
幼き日の久遠との出会いを
記憶の奥に封じており、
首筋には「紅い十字架」が残されている。
その血の意味が明らかになった時、
司樹はあらゆる存在から
狙われることになる。
VAMPIRE / 生徒会長
高瀬 久遠
Takase Kuon
吸血鬼の頂点に立つ存在。
5歳の吹雪の夜、
司樹に命を救われた。
司樹の血が特別なものだと知り、
彼を守るため、
その首筋に「紅い十字架」を刻んだ。
その印は、
司樹を守るための証であり、
二人が交わした約束の証でもある。
再会した今も、
久遠は司樹を誰よりも大切に想い、
愛する相手として守り続けている。
久遠の支配下にある者たち
真瀬 雅紀
鳥の血を継ぐ副会長。
海津 啓吾
狼の血を継ぐ書記。
三嶋 直哉
会計。種族は秘されている。
馬場 雄吾
会計。種族は秘されている。
本編
01
side 翠姫いつものように授業をきっちりと終え、生徒会室へと向かう。それが生徒会長である俺の仕事だ。生徒会室に入れば、まだ誰も来ていなかった。「あれ? 阿久津たちの方が先に来てると思ったんだけどな?」部屋の中を見てポツリと呟き、自分の座る…
02
阿久津たちを帰してから、また一人で集中して書類を片付けていく。パソコンに入力できるものはすべて終え、書き上げなきゃならない書類も書き終えて、最終確認をして作成済みの箱に入れた。パソコンの電源を切り、完成させた書類と自分の荷物を持って部屋の戸…
03
「……っ……」はぁ、こいつは……。「碧紀? どうかしたのか?」俺の小さな異変に気が付いたであろう風紀副委員長の駿平が聞いてくる。「いや、なんでもない。それより今日はもう帰っていいぞ。後は俺が片付けておくからな」俺は部屋の中に残っている委員の…
04
「翠姫、ちょっとそこの壁に手ぇついて立て」一旦、翠姫の中から抜き壁際に立たせる。「んっ、なにぃ?」まぁ状況がわかっていないのか後ろを向きながら聞いてくる。その顔が可愛いとか反則だろ?「腰もうチョイ上げろ。このままするぞ」翠姫の腰を少しだけ浮…
01
「んっ」ここどこだ?あぁ、碧紀の部屋か。ベッドから降りて部屋を出れば、「起きたか? すぐに飯ができるから待ってろ。つうか先に着替えて来い」キッチンに立つ碧紀が言ってくる。あぁ、そうか。学校で喰ってそのまんま寝ちまったんだな。「ん、着替えてく…